福岡県の『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群について、世界文化遺産登録が勧告されました!
登録されれば日本の世界文化遺産は計17件となる。
では、沖ノ島ってどんなところなんでしょうか?
福岡県宗像市の沖合約60キロにある孤島で島そのものが信仰の対象となっています。
東西約1キロ、南北約0.5キロ、周囲約4キロ、中央には一ノ岳(243メートル)がそびえ立っています。
島全体がご神体とされているとても神秘的な島ですが、宗像大社の所有地となります。
現在は宗像三女神の田心姫神(たごりひめのかみ)を祭る沖津宮があります。
この沖津宮は、巨岩の下に潜り込むように建てられています。
4世紀後半から9世紀末には、航海の安全を祈る国家的祭祀(さいし)が行われ、
1954~71年の3次にわたる学術調査で23カ所の祭祀遺跡が確認され、ほぼ手付かずの状態で残っている。
亜熱帯植物が生息する北限に位置し、島の原始林は国指定天然記念物。
周辺にカンムリウミスズメやヒメクロウミツバメが生息する。
また、金製指輪や銅鏡、朝鮮半島や中国製の装飾具など約8万点の出土品は全て国宝に指定され「海の正倉院」と呼ばれています。
たくさんのお宝が眠っているということです。
そして、ここ沖ノ島が他の島と決定的に違うところは、ここは人々が日常生活を営むことができる普通の島ではないという事です。
沖ノ島には「沖津宮」が鎮座、「田心姫神」が祀られており、神領であるゆえ一般人は許可なく立ち入ることはできません。
この島に滞在が許されているのは宗像大社の神職ただ一人。
住人はなく、女人禁制!!
上陸時の海中での禊、一木一草一石たりとも持ち出すことは禁ずるなどの掟が、いまでも厳重に守られている神聖な島なのです。
また、男性でも毎年5月27日以外の上陸は基本的に許されず、その数も200人程度に制限されています。
女性はフェリーで大島へ渡り、沖合にある沖津宮の遥拝所までは行くことができます。
女人禁制という理由は、「田心姫神」は女性の神様なので、女性に対して嫉妬心を抱くことや、手漕ぎ舟での渡島が女性にとって過酷であることなど諸説あります。
また、男性も上陸時は裸になって海水で身を清めるなど数々の禁忌が残っています。
では、今回世界遺産に登録されて場合、皆さん行きたい!!と思うと思いますが、
観光地としてはどうなるのでしょうか?
やはり沖ノ島には一般の方は上陸できません。
しかし、観光コースにしたい旅行会社は、「沖ノ島から何キロまで近づいていいか」と模索中とのこと。
交代で駐在する神職以外の上陸は基本的に認めていないため、せめて船で近づける観光コースにしたいようです。
しかし、宗像大社は、本土の『辺津宮』、本土から11km沖合にある大島の『中津宮』、沖ノ島の『沖津宮』の3宮から成り立っているのですが、『辺津宮』と、大島の『中津宮』は観光できます。
この2つもかなり強力なパワースポットともされていますので、この2つに行くことをオススメします!
『辺津宮』、大島の『中津宮』のアクセス方法
■宗像大社辺津宮
福岡市と北九州市の中間にある宗像市。
御祭神は市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)を主祭神とし、
広大な神苑には本殿を中心に儀式殿、高宮祭場、第二宮・第三宮、 神宝館、祈願殿などが点在しています。
神宝館もあり沖ノ島祭祀遺跡から出土した約8万点の奉献品が展示されています。
約8万点のすべてが国宝で、宗像大社辺津宮でしか見ることが出来ません。
【アクセス】
福岡県宗像市田島2331
九州自動車道 若宮インターから約20分/古賀インターから約25分
無料駐車場も完備。
■宗像大社中津宮
こちらは宗像本土より沖合11kmにある『大島』に存在する宗像大社の中津宮です。
湍津姫神(たぎつひめのかみ)をお祀りする中津宮は、
島の南西岸に海を隔て、辺津宮と向かいあって鎮座しています。
島の北側には沖津宮遥拝所があり、
天気の良い日にはここから遥か沖ノ島を拝することが出来ます!
唯一、沖ノ島を陸から眺めることが出来る場所です!
【アクセス】
福岡県宗像市大島1811
【①主要駅から東郷駅まで】
JR鹿児島本線『東郷駅』までは『JR博多駅』から約30分
『JR小倉駅』からは快速約40分
【②東郷駅から神湊港まで】
JR東郷駅下車、福間行きバス(神湊経由)で『神湊波止場』まで約20分
【③神湊から大島まで】
市営渡船「しおかぜ」またはフェリー「おおしま」で大島港へ
(乗船時間:しおかぜ約15分、おおしま約25分)