ここまで、パリーグの首位を走っている東北楽天ゴールデンイーグルス。
今年の楽天の強みは、中継ぎ以降の投手が安定しているところ。
9回を任されている松井祐樹投手はいうまでもありませんが、先発投手から松井投手までをつなぐ中継ぎ投手陣もすばらしい活躍を見せています。
193cmの体格を誇るハーバード大出身のハーマン投手。
172cmの福山博之投手。
今年楽天に入団したばかりの森原康平投手。
この3人でパリーグのホールドポイントランキングの上位3位までを占めています。
今回は楽天誇る強力中継ぎ陣の中から、ルーキーの「森原康平」投手に注目して、調べてみました。
森原康平投手は、昨年のドラフト5位で楽天に入団しました。
こんなにいい選手が、5位まで残っていたとは驚きです。
「ドラフトは上位よりも、下位のほうがスカウトの力量の差がでる」と言われていますが、楽天スカウトの慧眼には恐れいります。
楽天の上岡良一スカウトマネージャー(当時)は、ドラフト直後のテレビ番組で
「これまでリリーフで頑張ってきて疲れが見えてきている青山投手の代わりとして、森原だけは絶対に獲らないといけない。何位だったら獲れるのか。ウチのドラフトは、そこから始まったんです」
と答えられています。
そこまで、惚れ込んでいた森原投手を5位で獲得できたのですから、大成功ですね。
そして、森原選手もここまで期待を裏切らない活躍を続けています。
森原康平 (もりはら こうへい)
出身地 広島県福山市
身長185 cm
体重88 kg
投打 右投げ右打ち
家族 祖父、両親、弟
背番号 52
森原投手は、湯田小学校6年生のときに「中条少年野球クラブ」で野球を始め、神辺中学校に入ってからは、軟式野球のクラブチーム「神辺レッズ」でプレーしています。
高校は山陽高校に進学します。
その当時の山陽高校は、京都外大西で準優勝などをしている名監督・三原新二郎さんが野球部の監督に就任しており、「森原投手の世代で甲子園出場を狙う!」と意気込んでいました。
しかし、残念ながら、3年夏の広島大会ベスト4が最高で甲子園出場はかないませんでした。
近畿大学工学部時代は、1年生秋からリーグ戦に出場し、3年秋からはエースとして、チームを3季連続の優勝に導き、自身も防御率1位、ベストナインに輝いています。
全国大会には4年春の選手権大会と4年秋の明治神宮大会に出場しています。
大学時代は通算23勝4敗、防御率0.98。
かなりいい成績を残していますが、プロから声がかかることはありませんでした。
その後、新日鐵住金広畑に進んだ森原投手。
「大学まではスピードにこだわりは一切なかった」という森原投手ですが、社会人では「股割り」などの下半身の強化に取り組むと、ストレートのスピードが最速151km/hまでアップします。
また、それとともに野球人生を変えるきっかけがありました。
それは、リリーフの挑戦したこと。
現在では、楽天のリリーフをしている森原投手ですが、社会人に入るまで、リリーフをした経験がほとんどなかったそうです。
日本新薬の補強選手として臨んだ2016年の都市対抗で、日本新薬の監督さんに、
「抑えで使いたいから、やったことないだろうけどやってくれ。頼むわ」
と言われて、挑戦したリリーフでしたが、先発と違い短いイニングを全力投球できるリリーフが、森原投手に合っていました。
本人も当時を振り返って
「短期集中、向いてるんですよ、意外と。知らなかったですね。自分が短期集中型だって」
とインタビューで答えています。
森原投手は小学5年生の時から、歌手の浜崎あゆみさんの大ファンで、入寮のときには、浜崎あゆみさんのDVDを持ち込ん込んだそうです。
登場曲ももちろん浜崎あゆみさんの『Boys&Girls』を使用されています。
また、生まれてから大学まで広島で過ごした森原投手は、大の広島ファンでもあります。
今のところ、楽天も広島も両リーグの首位を走っており、
今年の日本シリーズでは、広島相手に投げる森原投手の姿が見られるかもしれませんね。