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敬遠申告制とは?反対か賛成か?日本はどうなる?新庄など名シーンまとめ!

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メジャーリーグで、野球の重要なルール変更に関するニュースが報じられました。

それは、「投球せずに故意四球」の新ルールに選手会が同意したというものでした。

これは、どういうことかというと、バッターと勝負せずに、敬遠(故意四球)しようとする時、これまでは、ピッチャーはキャッチャーに4球ボールを投げる必要がありました。
しかし、この新ルールが導入されると、審判に合図を送ることで、ピッチャーは実際にボールを4球投げなくても、、バッターを敬遠(故意四球)することができるようになるというものです。
この新ルールを導入する目的は、
「敬遠の際に生じていた無駄な時間を省くことにより試合時間の短縮ため」
ということで、早ければ今シーズンから導入される可能性があるそうです。

このニュースを巡り賛否両論が巻き起こっています。

ネット上では賛成派として、
「敬遠は見ててもつまらないから時間の無駄」
「投球数が減るのは、ピッチャーにとって良いこと」
との意見があります。

その一方、反対派には
「そんなに時間短縮にならない上に面白さを損なう」
「メジャーはドライすぎる、日本では導入されませんように」
などの意見があります。

また、現役のメジャーリーガーの意見として
マーリンズのイチロー選手は
「敬遠も野球の一部であり、変えるべきではない。なぜなら敬遠で苦しむ投手もいるから。もしそうなれば、本塁打を打ったとしても、ベースを一周しなくていいことになってしまう。野球を変えてしまうのではと心配です」
と疑問を呈しています。
また、ヤンキースの田中将大選手は
「投手に関していえば楽になると思う。野球って間合いのスポーツですから。『間』ってすごい大事で、敬遠するための4球の『間』もあるし、敬遠するってことはピンチなわけで、4球軽く投げる『間』もある。軽く投げた後に、また(次打者相手に)スイッチを入れ直して(気持ちを)ガンッと入れる…それをしなくてよくなる」
と述べています。

このルールに関しては、バッターとピッチャーとでも意見は分かれるところのようですね。

また、田中将大選手は次のようにも述べています。
「敬遠でホワーンと(山なりに外して)投げるのが苦手な投手もいる。暴投になるケースもあるわけじゃないですか。昔あった「敬遠球を打ってサヨナラ」とか、去年、「サンチェスがやった敬遠球を犠飛にした」とか…そういうドラマはなくなります。投手にとっては悪くないと思いますけど、ファンにとってはそういう印象に残るドラマは一つ減るのかなと思います」

田中投手が述べている「敬遠球を打ってサヨナラ」とは、

1990年6月2日の巨人対広島戦で、二死二塁の場面で、金石昭人投手の敬遠を図った投球をクロマティ選手が打ちサヨナラ安打にした場面のことか、

1999年6月12日、阪神対巨人戦の12回裏同点一死一三塁の場面で、新庄剛志選手が槙原寛己投手の敬遠しようと外したボールを打ってサヨナラ勝ちしたことを指しているのだと思います。

ちなみに新庄選手のシーンは、2015年に行われた阪神球団創設80周年特別企画でのファンに対するインターネットアンケート「思い出のシーン ベスト10」にて第6位に選出されている有名な場面です。
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「サンチェスがやった敬遠球を犠飛にした」のほうは、2016月10日、ヤンキース対レイズ戦の8回無死二、三塁で打席に立ったサンチェスに対し、相手ベンチは敬遠を指示。
しかし、初球が外角のストライクゾーンに入ったところを強振し、中堅に犠飛を打ち上げて貴重な追加点を挙げたことを指しています。

野球を興業として考えると、「敬遠申告制」のよって、このような予想外のドラマが無くなることが一番の問題だと思います。

その他の過去にあった敬遠に関するドラマで思い出すのは、
1999年10月5日のヤクルトとの最終戦で、松井秀喜選手とホームラン王争いをしていたペタジーニ選手を上原浩治投手がベンチの指示で敬遠した時に、勝負できない悔しさから涙を流したというシーンも印象的でした。
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また、敬遠のボールを暴投するというのも、偶に起きます。
2016年にもDeNAの小杉陽太投手がヤクルトの山田哲人選手を敬遠するシーンで起きていました。

「敬遠のボールを暴投」の上位版ともいえる「敬遠球をサヨナラ暴投」も日本プロ野球では2度起きていて、
1952年8月9日の巨人対国鉄スワローズ戦で国鉄時代の金田正一投手、
1982年4月3日の横浜大洋ホエールズ対阪神戦で阪神の小林繁投手が達成?されています。

漫画でも、水島新司さんの「ドカベン」では、敬遠と見せかけて、3ボールにして、バッターが気を緩めた隙をついて、最終的に勝負するという作戦もたまにあります。
(もっとも、ほとんど成功していない気がしますが・・・)

同じ水島新司さんの作品なら、「おはようKジローで」は、主人公・岡本慶司郎が甲子園の決勝で満塁なのに敬遠されそうになりますが、外してきたボール球をサヨナラホームランにして優勝するというとんでもない結末でしたね。

あだち充さんの「H2」の21巻でも、不本意な敬遠の時、本来は軽く投げればいいボール球をピッチャーの比呂が全力で投げるというシーンもなかなかぐっとくる熱いものがありました。

日本のプロ野球では、「コリジョンルール」や「チャレンジ制度」などメジャーリーグで導入されたルールを輸入してきた歴史がありますが、
できれば、「敬遠申告制」は導入してほしくないなと思います。

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